- シャドーロールってどんな馬具?
- シャドーロールの効果は?
そんな疑問を解決する記事になっています!
この記事では、競走馬の視界を制限することで集中して走りやすくするための馬具・シャドーロールについて詳しく解説します。
この記事を読めば、シャドーロールの歴史や3つの効果、過去の名馬について理解が深まり、競馬をより楽しむことができます。
この記事の終わりには、シャドーロール以外の馬具についてもまとめて解説しているので、ぜひ最後までお読みください!
タケツム
タケツム
ダート短距離専門家。2022年4月にJRAのダート1400m以下のレース予想に特化した『ダート短距離の教科書』を出版。Amazonレビュー4.1。2023年の回収率は111%。馬券は単勝のみ。X(旧Twitter)もやっています。
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シャドーロールとは
シャドーロールとは「馬の視界を制限するために鼻先に装着する馬具」のことです。
実は、サラブレッドはとても臆病な性格の持ち主であることが多く、ちょっとした刺激にも反応してしまう生き物です。
ときには芝生に映る自分の影やスタンドの影の切れ目に驚いてしまうこともあります。
そこで視界を制限することで集中して走りやすいように開発されたのがシャドーロールです。
ちなみに、ほとんどのシャドーロールは、羊毛もしくはアクリルで作られています。
日本におけるシャドーロールの歴史
日本の競馬界ではあまり知られていませんでしたが、1969年に欧州遠征したスピードシンボリが着用していた記録が残っています。
1990年代には、シャドーロールが特徴のナリタブライアンが牡馬クラシック三冠を達成。
それをきっかけにシャドーロールが大流行しましたが、今ではまた下火になっています。
▼関連記事
・春秋グランプリとは【達成馬14頭】
・牡馬クラシック三冠とは【達成馬8頭】
シャドーロールの3つの効果
シャドーロールは、主に3つの効果があります。
- 足元の視界を制限する
- 頭を下げる
- 目を保護する
効果01 競走馬の脚元の視界を制限する
シャドーロールを着用する1つ目の効果は「競走馬の脚元の視界を制限する」です。
競走馬は非常に憶病な性格の持ち主が多く、自分の影や芝の切れ目に驚いてしまい、集中して走れない馬も少なくありません。
そこでシャドーロールで脚元の視界を遮ってあげると、競走馬の意識は自然と前に向かい、集中して走れるというわけです。
効果02 競走馬の頭の位置下げる
シャドーロールを着用する2つ目の効果は「競走馬の頭の位置を下げる」です。
競走馬は一般的に頭を低くした姿勢で走るほうがよいと言われていますが、どうしても頭を高く上げてしまう馬が一定数います。
そこでシャドーロールで脚元の視界を遮ってあげると、逆に下が気になってしまい、自然と走行フォームの改善ができたりします。
効果03 競走馬の眼を保護する
シャドーロールを着用する3つ目の効果は「競走馬の眼を保護する」です。
特に、ダートで実施されるレースでは、前を走る競走馬が蹴り上げた砂が眼に入って、走る気をなくしてしまう馬も多くいます。
そこでシャドーロールで眼に異物が入るのを保護してあげると、競走馬が気を損ねずに集中して走ることができます。
シャドーロールを身につけた名馬たち
ここからはシャドーロールを着用していた歴代の名馬を3頭ほど紹介します。
すべて3歳クラシック三冠制覇を達成した歴史に残る名馬ばかりですよ!
ナリタブライアン
史上5頭目の三冠馬です。
当時は珍しかったシャドーロールを着用していたことから、競馬ファンの間では「シャドーロールの怪物」と呼ばれていました。
アパパネ
史上3頭目の三冠牝馬です。
アパパネが所属した国枝栄厩舎では、遠くから見たときに目印になるように、すべての競走馬がシャドーロールをつけています。
アーモンドアイ
史上5頭目の三冠牝馬です。
アーモンドアイもアパパネと同じく国枝厩舎に所属したウマなので、当然シャドーロールをつけてレースに出走していました。
シャドーロール以外の矯正器具一覧
メンコ(面子)
メンコとは「一般的に耳覆いがついた覆面のような馬具」のことです。
音に驚いたり、砂かぶりを嫌がる馬につけ、レースに集中させる効果があります。
最近では、それぞれの勝負服や馬名にちなんだ柄を選ぶなど、ファッション感覚で使用するウマも多くなってきています。
ブリンカー
ブリンカーとは「ウマの視界を制限するために目元に装着する馬具(遮眼革)」のことです。
シャドーロールと同じように視界の一部を遮ることでレースに集中させる効果があります。
カップの形状を変えることによって、遮る視界の広さを調整することが可能です。
レースで使用する場合には、出馬投票時に事前申請が必要となり、馬柱には馬名欄に“B”または“BL”と表記されます。
チークピーシーズ
ブロウバンドとは「ウマの視界を制限するために目の後ろに装着する馬具(正式名称:シープスキン・チークピーシーズ)」のことです。
シャドーロールと同じように視界の一部を遮ることでレースに集中させる効果があります。
チークピーシーズに関しては、出馬投票時に事前申請は必要なく、様子を見ながら現地で着脱が選択できます。
ブロウバンド
ブロウバンドとは「ウマの視界を制限するために額に装着する馬具(正式名称:シープスキン・ブロウバンド)」のことです。
シャドーロールと同じように視界の一部を遮ることでレースに集中させる効果があります。
普段はあまり見かけない珍しい矯正馬具です。
ホライゾネット(パシュファイヤー)
ホライゾネットとは「ウマの眼に砂が入るのを防ぐために装着する馬具(別名:パシュファイヤー)」のことです。
前を走るウマが跳ね上げる砂が眼に入るのを嫌がるウマに使用します。
また、視界の一部を遮ることでレースに集中させる効果があります。
バンテージ
バンテージとは「ウマの脚を外傷から保護するために巻く包帯(別名:肢巻)」のことです。
適切に施せば、脚や靭帯を保護して怪我を予防する効果も期待できます。
まとめ:シャドーロールはウマを集中して走らせる馬具
- シャドーロールとは「ウマの視界を制限するために鼻先に装着する馬具」のこと
- 日本では1969年にスピードシンボリがシャドーロールを着用していた記録あり
- 1990年代にナリタブライアンが牡馬クラシック三冠を達成したことで大流行
- シャドーロールの効果は「視界の制限」「頭を下げる」「目を保護する」の3つ
- 国枝厩舎では遠くから見ても自分のウマがわかるようにシャドーロールを着用
この記事では、シャドーロールの3つの効果やシャドーロールをつけた名馬、シャドーロール以外の馬具について解説しました。
パドックでは様々な馬具を知っていると、いつもと違う視点で楽しめるはずですよ。
ぜひレース結果だけでなく、ウマの見た目にも注目してみてください!
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先行馬有利は競馬の鉄則ですが、直線が短く芝よりスピードが出ないダート短距離では、より逃げ馬や先行馬に注意して予想せねばなりません。
ほかにも、ダート短距離ではOPクラス昇級初戦の馬の勝率が非常に低いという特徴があります。
実際、2022年に昇級初戦で1〜3番人気に推された15頭のうち1着になったのはわずか1頭でした。
これはダート短距離が高齢まで走る馬が多いうえに重賞が少なく芝よりOPのレベルが高いことが原因ですが、知らないと罠にハマってしまいます。
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