どうも、ダート短距離(1400m以下)専門家のタケツム (@taketsumu_keiba) です。
JRAでは砂に含まれる水分の割合によって馬場状態を以下4種類に分類しています。
- 良
- 稍重
- 重
- 不良
馬場状態の分け方は芝と同じですが、馬場状態によるレース質への影響は大きく異なります。
この記事ではダートコースにおける馬場状態ごとのレース質の変化についてお伝えします。
最後までご覧ください!
タケツム
ダート短距離専門家。2022年4月にJRAのダート1400m以下のレース予想に特化した『ダート短距離の教科書』を出版。Amazonレビュー4.1。2023年の回収率は111%。馬券は単勝のみ。X(旧Twitter)もやっています。
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ダートコースの馬場状態のイメージ
ダートコースの馬場状態による違いを理解するためには、砂浜をイメージすると良いです。
海岸線から遠いパサパサに乾いた砂が良、波打ち際の水分を含んで固くなった砂が稍重・重、表面に水が浮いている砂が不良になります。
細かく説明しますね!
ダート馬場状態①良馬場
海岸線から距離が離れていて、波が打ち寄せずパサパサに乾燥した状態の砂のことです。
脚元をとられるため前進するにはパワーとスタミナが必要で、走るのに時間がかかります。
ダート馬場状態②③稍重・重
波が寄せては返す。そんな波打ち際の水分を含んだ状態の砂のことです。
脚抜きがよいのでパワーがなくても前進でき、スピードに乗って速く走れます。
ダート馬場状態④不良
波が砂浜に押し寄せたときの浅瀬の表面に水が浮いている状態の砂のことです。
良馬場よりは走りやすいものの水が浮いているため稍重・重に比べると走りにくいです。
馬場状態の決め方【含水率】
ダートの馬場状態は含水率を基準に、馬場全体の状態を総合的に判断して決まります。
ダートの含水率とは砂に含まれる水分の割合をパーセント(%)で示した数値です。
たとえば、含水率15%とは、100gの砂に15gの水分が含まれていることを意味します。
馬場状態 | 含水率 |
---|---|
良 | 9以下 |
稍重 | 7から13 |
重 | 11から16 |
不良 | 14以上 |
同じ良馬場でも含水率8より1のほうがパサパサに乾燥しきった馬場状態になります!
ダートの馬場状態による影響
馬場状態が違うと、どんな影響が出るのでしょうか?
ダートの走破タイムの平均値を馬場状態ごとに並べると重 > 稍重 > 不良 > 良となります。
これが示すことは2つです。
- 重馬場に近いほどスピードが要求されるため逃げ先行馬が残りやすい
- 良馬場に近いほどパワーが要求されるためタフな展開では差し馬も台頭する
よって、重馬場では非力でもスピードの優れた逃げ先行馬、良馬場ではパワーやスタミナに優れた馬を狙うのがセオリーになります。
その馬がどんな馬場状態が得意な馬なのかは、過去の馬場状態別の成績を見ればわかります。
ケーススタディ:メイショウウズマサ
この馬の馬場状態ごとの成績を見ると、
良馬場の成績(2-0-1-8)に対し、重不良馬場の成績(3-1-3-1)となっています。
つまり、パワーやスタミナよりもスピードに優れたタイプで、重馬場巧者だということです。
私はこれを活かして、2022年のバレンタインS(不良)で単勝8.2倍を的中させました。
こんなふうに馬場状態に注目すると予想の精度が上がります!
馬場状態はコースとセットで考える
馬場状態はコースとセットで考えることで、より予想ファクターとしての価値が増します。
さきほど、重馬場ではスピード型、良馬場ではパワー×スタミナ型のレース質になりやすいと言いましたが、コースにも「型」があります。
ざっくり言うと、
札幌・函館・福島・新潟・京都・小倉など坂が少なく平坦なコースが得意なのがスピード型
中山・中京・阪神など直線に坂があるタフなコースが得意なのがパワー×スタミナ型
ということになります。
そして馬場状態とコースをセットで考えると?
たとえば、こんなことが言えます。
- 小倉ダ1000mの重馬場
→超スピード型 - 中山ダ1800mの良馬場
→超パワー×スタミナ型
小倉ダート1000mは坂がなく、もともとスピード型の馬が好走しやすい。
それが重馬場となれば、さらにスピード重視のレース質が想定される。
中山ダート1800mは坂がきつく、もともとパワー×スタミナ型の馬が好走しやすい。
それが良馬場となれば、さらにタフさが要求されるレース質が想定される。
こんなふうに馬場状態はコースとセットで考えることで、より予想の質が向上しますよ!
タケツムのダート短距離適正マップ
さらに、さらに、ダートを極めたい方のために…!
私はダート短距離(1400m以下)特化の予想家として、競走馬とコースを以下4つのタイプに分類した適性重視の予想法を開発しました。
- スピード特化型
- スピード×パワー型
- 底力×パワー型
- 瞬発力型
スピード特化型の馬がスピード特化型のコースを走るときには適正高で評価を上げる。
逆に、同じ馬が底力×パワー型のコースを走るときには評価低で評価を下げる。
というのが、基本的な考え方です。
先ほど紹介した2022年のバレンタインSは瞬発力型コースの東京ダ1400mの不良馬場。スピードに優れた先行馬が有利な状況でした。
その条件にピッタリと合致したのがメイショウウズマサとケイアイターコイズの2頭。
この2頭が揃って出走した前走ギャラクシーSは阪神ダ1400mの良馬場。パワーとスタミナ重視の適正外舞台で展開も向かずに凡走。
その影響でバレンタインSではそれぞれ4人気8.2倍、8人気18.8倍と人気を落としていて、オッズ的にも美味しい状況でした。
結果は予想通りに道中1番手・2番手で進んだ2頭がワンツーフィニッシュ。単勝8.2倍、馬連50.8倍の高配当となりました。
さこれは出来すぎた例ですが、適正マップを使うと予想の制度がグッと上がります!
適正マップの詳しい使い方は『ダート短距離の教科書』で紹介しているので、興味のある方はぜひお手に取ってみてください。
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それは多くの競馬ファンが当たり前にやっていることを同じようにやっているだけだからです。
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自分では必死にやっているつもりでも、毎週のように馬券を買う人なら至ってフツーのこと。
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何度も言いますが、私自身は特別に競馬の予想に関する才能を持っていたわけではありません。
それでも勝ち組になれたのは、紛れもなくダート短距離というニッチな領域を極めたから。
とはいえダート短距離を専門的に学ぶと言っても何から始めたらいいかわからないですよね。
私もダート短距離特化で予想を始めたときは情報が少なく、独学で手探り状態でした。
でも大丈夫。これからダート短距離を詳しく学びたい人には心強い味方がついています。
それがダート短距離の予想に特化した唯一の競馬本『ダート短距離の教科書』。
本書ではJRAダ1400m以下の予想だけに的を絞ったノウハウを1冊に凝縮しています。
ダート短距離の知識がゼロの人が読む前提で、超初心者でもわかるよう丁寧に解説しました。
本書を読めば、ダート短距離に関する「脚質」「馬場状態」「枠順」「性別」「馬体重」「斤量」などの基本的な考え方がわかります。
たとえば、ダート短距離では勝ち馬の7割が第4角を5番手以内に回った先行馬になります。
先行馬有利は競馬の鉄則ですが、直線が短く芝よりスピードが出ないダート短距離では、より逃げ馬や先行馬に注意して予想せねばなりません。
ほかにも、ダート短距離ではOPクラス昇級初戦の馬の勝率が非常に低いという特徴があります。
実際、2022年に昇級初戦で1〜3番人気に推された15頭のうち1着になったのはわずか1頭でした。
これはダート短距離が高齢まで走る馬が多いうえに重賞が少なく芝よりOPのレベルが高いことが原因ですが、知らないと罠にハマってしまいます。
こんなふうにダート短距離にはダート短距離だけの特長が存在します。上記のポイントを踏まえて予想するだけでも変わると思いませんか?
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別の競馬本には絶対マネできない変態度です笑
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