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【日本競馬】鞭の使用回数は最大10回 | 違反時の罰金ルールとは?

タケツム

競馬好きサラリーマンのタケツムが解説します!

日本競馬における鞭の使用に関するルール

日本競馬における鞭の使用に関するルールは、国際競馬統括機関の基準をもとに以下のように定められています。

・馬が怪我をするほどの強い鞭の使用
・肩より上方に腕を上げての使用
・反応のない馬に対し、必要以上の使用
・明らかに着順の大勢が決した後に、必要以上の使用
・入線後の使用
・ひばら(脇腹)への使用
・過度に頻発しての使用
・頭部若しくはその付近に対しての使用
・鞍より前方に逆鞭(フォアハンド)での使用

これに違反すると制裁対象になるわけですが、制裁対象となるのはほとんどが「過度に頻発しての使用」。つまり、鞭の打ちすぎですね。

では、いったいどれくらい鞭を使用すると制裁対象なのでしょうか。

鞭の使用回数は連続10回を超えると違反

日本競馬においては、「1レースのなかで連続10回を超える使用」があると制裁対象です。

ここで言う連続使用の定義は、2完歩以内となっていて、2完歩以上の間隔を空ければ鞭の連続使用回数はリセットされます。

1完歩が約7~8mと言われているので、20完歩(約1ハロン弱)の間、ずっと鞭を連打し続けると、制裁を対象になってしまうイメージです。

逆に言えば、間隔を空ければ鞭の使用回数に制限はなく、何回使ってもOKです。

実際、2016年小倉記念でのクランモンタナに騎乗した和田竜二騎手はレース中に合計30発近く使用しましたが、間隔を空けていたので制裁対象にはなりませんでした。

海外における鞭の使用回数のルール

まず、動物愛護の意識が高いイギリスでは、1レースにおける鞭の回数制限は7回で、違反すると騎乗停止の処分が下されます。

また、フランスであれば回数制限が8回であったりと、欧米諸国では日本に比べて鞭の使用ルールがより厳しいことがわかります。

鞭の使用ルールに違反した場合の罰金

鞭の使用ルールに違反した場合の罰金は制裁を受けるたびに増えていきます。

1回目
戒告
2回目
1万円
3回目
3万円
4回目
5万円
5回目
7万円
6回目以降ずっと
10万円

尚、制裁回数は1年ごとの集計となっていて、1月1日にリセットされます。

また、制裁内容は一律で鞭を連発まくったからと言って裁量が重くなることはありません。

日本競馬の制裁は厳しい

JRAを代表するレジェンド騎手・武豊さんは過去に自身のブログで「日本は欧米に比べて過怠金のシステムが厳しい」と発言しています。

たとえば、フランスでも段階的に罰金が増えるシステムはありますが、2カ月間ノーペナルティを維持すれば罰金の累進はリセットされます。

日本では一度罰金10万円に達すると、年が変わるまで制裁のたびに10万円を支払う必要があるため、緩和を願う騎手も多いようです。

鞭の使用回数を超過してしまう理由

「わざわざ制裁を科されるくらいならルール通りに鞭の使用を控えればいいではないか」と思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、日本競馬には欧米にはない「騎手は騎乗馬の全能力を発揮しなければならない」というルールがあることを忘れてはいけません。

このルールは馬券を買っている観客のためにあり、ゴール前で騎手が手を緩めることによって着順の変動を防ぐことを目的としています。

ここで重要なのは、「油断騎乗」は「鞭の過剰使用」と比較にならないほどの厳しい処罰が待っているという事実です。

鞭の過剰使用をせざるを得ないシーン

鞭の過剰使用が起こる可能性が高いのは、無論、最後の直線で着順を争うシーンです。

もし1着を争う壮絶な叩き合いの途中、鞭の使用上限である10回に達してしまった場合、罰金を恐れて鞭を打つのを辞めるでしょうか…?

普通はルールを破ってでも鞭を打ちますね。それはもちろん自分の勝利のためでもあり、馬券を購入している観客のためでもあります。

それこそ油断騎乗と判断されて騎乗停止にでもなったら、馬券購入者から袋叩きにあうので、堪ったもんじゃないです。

鞭の使用回数には臨機応変な判断が必要

欧米においては、鞭の使用制限についてのジャッジは、「上位争いをしているときには緩く、そうでない場合には厳しく」が一般的です。

特に、騎手は騎乗馬の全能力を発揮しなければならず、油断騎乗の制裁が厳しい日本においては、適応すべきジャッジ基準だと思います。

動物愛護の観点から鞭の過剰使用はよくない前提に立ったうえで、競馬がおもしろくなるような仕組みを確立してもらいたいですね。

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