どうも、ダート短距離(1400m以下)専門家のタケツム(@taketsumu_keiba)です。
JRAでは2019年より新たなレースの格付けとして「リステッド競争」を導入しました。
この記事ではリステッド競争を導入した理由やオープンとの違いについて解説します。
記事の最後にはリステッド競争の一覧も載せているので、ぜひ参考にしてくださいね!
タケツム
タケツム
ダート短距離専門家。2022年4月にJRAのダート1400m以下のレース予想に特化した『ダート短距離の教科書』を出版。Amazonレビュー4.1。2023年の回収率は111%。馬券は単勝のみ。X(旧Twitter)もやっています。
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リステッド競争の意味とは
リステッド競争とは「オープン特別とG3の間の格付けにあるレース」のことです。
JRAが実施するレースは、馬の年齢と収得賞金によって9つのクラスに分かれています。
そのなかで上位4番目のクラスに位置するレースがリステッド競争です。
重賞(G1・G2・G3)に次ぐ格付けにあることから「準重賞」とも呼ばれます。
レース名に(L)と書いてあるのがリステッド競争だよ!
JRAがリステッド競争を導入した理由
JRAがリステッド競争を導入した理由には、階級制度の廃止が関係しています。
JRAでは2019年の夏より降級制度を廃止。クラスの昇級が一方通行になったことで、オープン馬が約16%増加する試算となっていました。
これは上級クラスで通用しない馬に対する救済措置の消滅を意味しており、当時は多くの馬主から反対の声が挙がっていました。
そこでオープン競争の一部をリステッド競争に格上げすることで、実力不足のオープン馬の居場所を確保したようです。
レース名に(L)と書いてあるのがリステッド競争だよ!
※降級制度とは:そのクラスで頭打ちになった4歳馬が収得賞金を半分にすることを条件にクラスを下げて出走できる制度。一生に1度のみ適用できる。
リステッド競走に格付けされる条件
リステッド競走の格付け条件は「過去3年間のレースレーティングの平均値が100以上(2歳戦と牝馬限定戦は95以上)であること」です。
この基準をもとに、日本グレード格付け管理委員会によって指定されます。
もし直近3年の平均値が97を下回るとリステッド格付を自動的に失います。
リステッド競走が導入される時点でこの基準をクリアする競走は、JRAのオープン特別競走のなかでも100以上ありました。
しかし、JRAは一度にOPから格上げせず、現在63競争のみをリステッド競走にしています。
JRAが興行上の効果を狙って意図的に取捨選択したらしい!
リステッド競争とオープンの違い
リステッド競争とオープンの違いは「収得賞金」と「ブラックタイプへの記載」です。
詳しく解説しますね!
1:収得賞金の上積み
収得賞金とは「上級レースの出走資格を獲得するために必要な賞金」のことです。
JRAでは5着までに入着すると本賞金が獲得できますが、収得賞金は1着馬のみに与えられます。
基本的に重賞の出走資格は収得賞金の多い順に与えられるため、収得賞金をすこしでも多く加算しておくことは非常に重要です。
リステッド競争は、オープン競争と比べて収得賞金が200万円多くなっています。
重賞に出走したい馬にとっては収得賞金を稼ぐチャンス!
2. ブラックタイプへの記載
ブラックタイプとは「セリ名簿に記載される血統表」のことです。
セリ名簿では、登録馬の血統の質が一目でわかるように、現役時代に活躍した馬ほど、より黒い太字(ブラックタイプ)で記載されます。
これまでは基本的に重賞(G1・G2・G3)で5着以内に入線した活躍馬のみがブラックタイプで記載されていました。
しかし、新たにリステッド競争に勝利した馬も、重賞と同じようにセリ名簿にブラックタイプで記載するルールとなりました。
重賞には一歩足りない馬には、絶好のチャンス!
世界におけるリステッド競争の歴史
世界の競馬開催地では、20世紀中頃まで競争の体系化は行われておらず、各国が無計画にレースを開催していました。
しかし、1943年にイギリスが競争の体系化を始めたことがきっかけとなり、1970年にグループ制度が創設されました。
グループ制度とは、毎年行われる競争を「グループ1(≒G1)」「グループ2(≒G2)」「グループ3(≒G3)」に分類する制度です。
この3ランクの創設に伴い「グループ競争基準以下の良馬のためのレース」として定められたのが、リステッド競争になります。
グループの格付けは国際間の協議で決まるけど、リステッド競争の定義は国ごとに違うよ!
日本では2019年からリステッド競争を導入
JRAでは、2019年から新たな格付けとしてリステッド競争を導入しました。
これに伴いオープン競争の半数以上に上るレースがリステッド競争に格上げされました。
実は、2018年以前にも日本にはリステッド競争の概念がありましたが、競馬ファンにはそれを公表していませんでした。
しかし、2019年の春から正式にリステッド競争の概念を公表することになり、レース名に(L)の表記を用いることになりました。
たとえば、若駒S(OP)から若駒S(L)になったよ!
JRAが実施するリステッド競走の一覧
令和3年現在、JRAがリステッド競争に指定しているのは63レースです。
内訳は、2歳が2競争、3歳が16競争、3(4)歳以上が45競争となっています。
レース名 | 馬齢 | 競馬場 | 開催月 | 距離 | 資格 | 本賞金 |
---|---|---|---|---|---|---|
アイビーS | 2歳 | 東京 | 10月 | 芝1800m | 1,700 | |
萩S | 2歳 | 京都 | 10月 | 芝1800m | 1,700 | |
ジュニアC | 3歳 | 中山 | 1月 | 芝1600m | 2,000 | |
紅梅S | 3歳 | 京都 | 1月 | 芝1400m | 牝 | 2,000 |
若駒S | 3歳 | 京都 | 1月 | 芝2000m | 2,000 | |
クロッカスS | 3歳 | 東京 | 1月 | 芝1400m | 2,000 | |
エルフィンS | 3歳 | 京都 | 2月 | 芝1600m | 牝 | 2,000 |
ヒヤシンスS | 3歳 | 東京 | 2月 | ダ1600m | 1,900 | |
マーガレットS | 3歳 | 阪神 | 2月 | 芝1200m | 2,000 | |
すみれS | 3歳 | 阪神 | 2月 | 芝2200m | 2,000 | |
アネモネS | 3歳 | 中山 | 3月 | 芝1600m | 牝 | 2,000 |
若葉S | 3歳 | 阪神 | 3月 | 芝2000m | 2,000 | |
忘れな草賞 | 3歳 | 阪神 | 4月 | 芝2000m | 牝 | 2,000 |
スイートピーS | 3歳 | 東京 | 5月 | 芝1800m | 牝 | 2,000 |
プリンシパルS | 3歳 | 東京 | 5月 | 芝2000m | 2,000 | |
橘S | 3歳 | 京都 | 5月 | 芝1400m | 2,000 | |
鳳雛S | 3歳 | 京都 | 5月 | ダ1800m | 1,900 | |
白百合S | 3歳 | 京都 | 5月 | 芝2000m | 2,000 | |
ニュ ーイヤーS | 3歳上 | 中山 | 1月 | 芝1600m | 2,500 | |
淀短距離S | 3歳上 | 京都 | 1月 | 芝1200m | 2,500 | |
すばるS | 3歳上 | 京都 | 1月 | ダ1400m | 2,300 | |
白富士S | 3歳上 | 東京 | 1月 | 芝2000m | 2,600 | |
洛陽S | 3歳上 | 京都 | 2月 | 芝1600m | 2,500 | |
仁川S | 3歳上 | 阪神 | 2月 | ダ2000m | 2,300 | |
大阪城S | 3歳上 | 阪神 | 3月 | 芝1800m | 2,600 | |
東風S | 3歳上 | 中山 | 3月 | 芝1600m | 2,500 | |
六甲S | 3歳上 | 阪神 | 3月 | 芝1600m | 2,500 | |
コーラルS | 3歳上 | 阪神 | 4月 | ダ1400m | 2,300 | |
春雷S | 3歳上 | 中山 | 4月 | 芝1200m | 2,500 | |
京葉S | 3歳上 | 中山 | 4月 | ダ1200m | 2,300 | |
福島民報杯 | 3歳上 | 福島 | 4月 | 芝2000m | 2,600 | |
オアシスS | 3歳上 | 東京 | 4月 | ダ1600m | 2,300 | |
メトロポリタンS | 3歳上 | 東京 | 5月 | 芝2400m | 2,600 | |
谷川岳S | 3歳上 | 新潟 | 5月 | 芝1600m | 2,500 | |
ブリリアンS | 3歳上 | 東京 | 5月 | ダ2100m | 2,300 | |
都大路S | 3歳上 | 京都 | 5月 | 芝2000m | 2,600 | |
栗東S | 3歳上 | 京都 | 5月 | ダ1400m | 2,300 | |
安土城S | 3歳上 | 京都 | 5月 | 芝1400m | 2,500 | |
米子S | 3歳上 | 阪神 | 6月 | 芝1600m | 2,500 | |
大沼S | 3歳上 | 函館 | 6月 | ダ1700m | 2,300 | |
パラダイスS | 3歳上 | 東京 | 6月 | 芝1400m | 2,500 | |
ジュライS | 3歳上 | 小倉 | 7月 | ダ1700m | 2,300 | |
札幌日経OP | 3歳上 | 札幌 | 8月 | 芝2600m | 2,600 | |
BSN賞 | 3歳上 | 新潟 | 8月 | ダ1800m | 2,300 | |
朱鷺S | 3歳上 | 新潟 | 8月 | 芝1400m | 2,500 | |
エニフS | 3歳上 | 中京 | 9月 | ダ1400m | 2,300 | |
ポートアイランドS | 3歳上 | 中京 | 10月 | 芝1600m | 2,500 | |
夕刊フジ杯オパールS | 3歳上 | 京都 | 10月 | 芝1200m | 2,500 | |
グリーンチャンネルC | 3歳上 | 東京 | 10月 | ダ1400m | 2,300 | |
オクトーバーS | 3歳上 | 東京 | 10月 | 芝2000m | 2,600 | |
信越S | 3歳上 | 新潟 | 10月 | 芝1400m | 2,500 | |
ブラジルC | 3歳上 | 東京 | 10月 | ダ2100m | 2,300 | |
ルミエールオータムD | 3歳上 | 新潟 | 10月 | 芝1000m | 2,500 | |
カシオペアS | 3歳上 | 京都 | 11月 | 芝1800m | 2,600 | |
福島民友C | 3歳上 | 福島 | 11月 | ダ1700m | 2,300 | |
オーロC | 3歳上 | 東京 | 11月 | 芝1400m | 2,500 | |
アンドロメダS | 3歳上 | 阪神 | 11月 | 芝2000m | 2,600 | |
キャピタルS | 3歳上 | 東京 | 11月 | 芝1600m | 2,500 | |
ラピスラズリS | 3歳上 | 中山 | 12月 | 芝1200m | 2,500 | |
師走S | 3歳上 | 中山 | 12月 | ダ1800m | 2,300 | |
リゲルS | 3歳上 | 阪神 | 12月 | 芝1600m | 2,500 | |
ディセンバーS | 3歳上 | 中山 | 12月 | 芝1800m | 2,600 | |
ベテルギウスS | 3歳上 | 阪神 | 12月 | ダ1800m | 2,300 |
リステッド競走のまとめ
- リステッド競争とは「オープン特別とG3の間の格付けにあるレース」のこと
- リステッド競争のレース名には(L)と記載されている
- JRAでは2019年にリステッド競争の概念を公式に競馬ファンに公表した
- JRAがリステッド競争を導入した理由は降級制度廃止で困った弱馬の救済
- リステッド競争の導入による変化は収得賞金が上積みとブラックタイプへの記載
- リステッド競争の格付け条件は3年間のレースレイティングの平均が100以上
- 現在、63レースがリステッド競争に格付けされている
この記事では、リステッド競争の意味や全63レースの一覧について解説しました。
JRAでは2019年に創設されたばかりのリステッド競争からどんな名馬が誕生するのか。
これからとても楽しみですね。
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競馬で勝って儲けたいと思いませんか?
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・馬券を買うのはメインレース中心で、芝の短距離からダートの長距離まで手を出している
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それは多くの競馬ファンが当たり前にやっていることを同じようにやっているだけだからです。
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自分では必死にやっているつもりでも、毎週のように馬券を買う人なら至ってフツーのこと。
それだけでは何の差別化にもならないので、むしろ自分だけ勝てるようになる方が不思議です。
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しかし、そこがポイント。
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もしあなた自身がいまダート短距離のレースを適当に買っているなら、正直いい養分です。
たまに当たっても基本はダート短距離を本気で予想するニッチな人に搾取されるのがオチ。
だから今度はあなたがダート短距離を本気で学びハンパ予想の養分を搾取する側に回るのです。
私も数年前まではメインレースに全力投球で、たまに勝っても儲からない負け組でした。
もちろんメインレースで勝つために必死に必死に学びましたが、上には上がいました。
だけどダート短距離に特化した予想を始めて気づいたのはブルーオーシャンだということ。
自分のようなアマチュアでも小さい努力で大きい成果を手に入れやすいと気づいたのです。
そこからはダート短距離しか馬券を買わず、気づけば4年連続で回収率はプラスでした。
何度も言いますが、私自身は特別に競馬の予想に関する才能を持っていたわけではありません。
それでも勝ち組になれたのは、紛れもなくダート短距離というニッチな領域を極めたから。
とはいえダート短距離を専門的に学ぶと言っても何から始めたらいいかわからないですよね。
私もダート短距離特化で予想を始めたときは情報が少なく、独学で手探り状態でした。
でも大丈夫。これからダート短距離を詳しく学びたい人には心強い味方がついています。
それがダート短距離の予想に特化した唯一の競馬本『ダート短距離の教科書』。
本書ではJRAダ1400m以下の予想だけに的を絞ったノウハウを1冊に凝縮しています。
ダート短距離の知識がゼロの人が読む前提で、超初心者でもわかるよう丁寧に解説しました。
本書を読めば、ダート短距離に関する「脚質」「馬場状態」「枠順」「性別」「馬体重」「斤量」などの基本的な考え方がわかります。
たとえば、ダート短距離では勝ち馬の7割が第4角を5番手以内に回った先行馬になります。
先行馬有利は競馬の鉄則ですが、直線が短く芝よりスピードが出ないダート短距離では、より逃げ馬や先行馬に注意して予想せねばなりません。
ほかにも、ダート短距離ではOPクラス昇級初戦の馬の勝率が非常に低いという特徴があります。
実際、2022年に昇級初戦で1〜3番人気に推された15頭のうち1着になったのはわずか1頭でした。
これはダート短距離が高齢まで走る馬が多いうえに重賞が少なく芝よりOPのレベルが高いことが原因ですが、知らないと罠にハマってしまいます。
こんなふうにダート短距離にはダート短距離だけの特長が存在します。上記のポイントを踏まえて予想するだけでも変わると思いませんか?
本書では上記のようなダート短距離の予想に特化したポイントを永遠に解説していきます。
別の競馬本には絶対マネできない変態度です笑
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