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【コース不問】芝・ダート両方のG1を制覇した名馬6頭の偉業を解説!

  • 芝ダートG1をどちらも制覇した馬は?

そんな疑問を解決します!

この記事でわかること
  • 芝ダートG1を制覇した名馬6頭

この記事では、芝とダート両方のG1を制覇した珍しい名馬をご紹介します。

2020年には、モズアスコットがフェブラリーSを勝利。約18年ぶり史上6頭目の芝・ダートG1制覇を達成しましたね。

次に芝・ダートG1を制覇する馬を楽しみにしつつ、過去に達成した6頭の名馬たちの偉業を振り返っていきましょう!

芝・ダートG1を制覇した名馬の一覧

馬名 達成年 G1勝ち鞍
ホクトベガ 1996年 93’エリザベス女王杯(芝)・96’川崎記念(ダ)・96’帝王賞・96’南部杯(ダ)・97’川崎記念(ダ)
イーグルカフェ 2002年 00’NHKマイルカップ(芝)・02’ジャパンカップダート(ダ)
クロフネ 2001年 01’NHKマイルカップ(芝)・01’ジャパンカップダート(ダ)
アグネスデジタル 2001年 00’マイルCS(芝)、01’南部杯(ダ)・天皇賞(秋)(芝)・香港C(芝)・02’フェブラリーS(ダ)・03’安田記念(芝)
アドマイヤドン 2002年 01’朝日杯FS(芝)・02’JBCクラシック・03’南部杯(ダ)・03’JBCクラシック(ダ)・04’フェブラリーS(ダ)・04’帝王賞(ダ)・04’JBCクラシック(ダ)
モズアスコット 2020年 18’安田記念(芝)・20’フェブラリーS(ダ)
ヴィクトワールピサ 2011年 10’皐月賞(芝)・10’有馬記念(芝)・11’ドバイワールドカップ(ダ)*

※ヴィクトワールピサが優勝した当時のドバイワールドカップのコースはAW(All Weather)。芝でもダートでもない人工馬場ですが、特別に記載しました!

ホクトベガ(1996)

史上初の芝ダートG1制覇を達成した名馬は「砂の女王」と呼ばれたホクトベガです。

4歳(現3歳)の秋に9番人気でエリザベス女王杯を勝ち、芝G1を制覇。当日は2番人気だったベガにかけ、ゴールの瞬間に「ベガはベガでもホクトベガ!」の名実況が誕生しました。

しかし、その後は成績が振るわず、7歳(現6歳)でダートに転向。川崎記念で勝利を挙げ、見事に芝ダート両方でのG1制覇を達成しました。

1996年はフェブラリーS(当時G2)・帝王賞・南部杯など、ダートで8戦8勝。この年の最優秀ダートホースを受賞しました。

翌年にはドバイWCに出走。このレースを最後に引退して繁殖牝馬になる予定でしたが、最終コーナーで転倒。そのまま予後不良となり、子孫を残すことはできませんでした

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イーグルカフェ

史上2頭目の芝ダートG1制覇を達成した名馬はイーグルカフェです。

デビュー戦はダートで1番人気3着。その後、偉業を達成するにもかかわらず、生涯で1番人気に推されたのはデビュー戦が最初で最後でした。

4歳(現3歳)の春にNHKマイルカップを勝ち、芝G1を制覇。しかし、そこからはG3七夕賞で勝つまでの約2年間、勝利がありませんでした。

同年にジャパンカップダートに出走すると、後述するアドマイヤドンを下して優勝見事に芝ダート両方でのG1制覇を達成しました。

しかし、その後も勝利を挙げることはできず46戦5勝の戦績で引退。全5勝のうち2勝が芝ダートG1での優勝という珍しい馬でした。

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アグネスデジタル

史上3頭目、1984年のグレード制導入以降初めて芝ダートG1制覇を達成した名馬はアグネスデジタルです。

芝ではマイルCS・天皇賞(秋)・安田記念・香港カップを優勝。ダートでは南部杯・フェブラリーSを優勝。G1級競争を6勝もした名馬です。

特に、南部杯(地方ダート)→天皇賞(秋)(国内芝)→香港カップ(海外芝)→フェブラリーS(中央ダート)の4連勝は異次元のローテーション。

何と言っても凄かったのは天皇賞(秋)。テイエムオペラオー・メイショウドトウ・ステイゴールドの3強をまとめて差し切る姿は衝撃でした。

2004年に種牡馬になり、代表産駒としてはジャパンダートダービーを優勝したカゼノコを輩出。また、芝ダート両方の重賞を制覇したヤマニンキングリー輩出しています。

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クロフネ

史上4頭目の芝ダートG1制覇を達成した名馬はクロフネです。

芝でのデビュー2戦目に芝2000mのレコードを1秒2更新して初勝利NHKマイルカップでは1番人気に応え、見事に芝G1を制覇しました。

秋は天皇賞(秋)を目指していましたが、2頭の外国産馬枠をメイショウドトウと前述したアグネスデジタルに奪われたことから出走を断念。

翌年のフェブラリーSを目標に出走した武蔵野Sでは、前述したイーグルカフェに9馬身を差をつけ、当時のJRAレコードを1秒2更新。芝に匹敵する1分33秒3のタイムで圧勝しました。

その後はジャパンCダートに出走すると、前年度優勝馬のウイングアローに7馬身差をつけて圧勝。同馬の前年度の記録を1秒3更新し、2戦連続のJRAレコードで優勝しました。

同年には最優秀ダートホースに選出国内ダートでは史上最高評価となる125ポンドを獲得3歳のMコラムでは世界第1位。

一瞬で日本競馬を代表する歴代最強ホース馬の地位を確立。翌年はドバイWCを目標にしていましたが、右前脚の屈腱炎が発覚。早すぎる引退となりました。

調教師の松田さんは、クロフネの故障についてのちに次のように語っています。

「人を殺したわけじゃないけど、私の中ではそれと同じくらい、『大変なことをしてしまった』という思いが強かった。毎日の調教を私が指示して、確認して。その繰り返しの中で起こった故障ですから。マツクニという人間は馬の世界しか知りません。そんな自分が自信を持ってやったことが、まるで否定されたかのようで……。クロフネはGIをふたつ勝ちました。レコードタイムも4度マークしました。けど、その勲章と、屈腱炎とを天秤にかけたら、はるかに屈腱炎の方が重いんです。たとえダービーを勝っていても、同じ気持ちになっていたと思います」(引用:Wikipedia)

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アドマイヤドン

史上5頭目の芝ダートG1制覇を達成した名馬はアドマイヤドンです。

本題とは逸れますが、先述したホクトベガとエリザベス女王杯で争ったベガの産駒です。

デビュー戦はダートで勝ちますが、そこからは芝のレースを使い、朝日杯FSで芝G1を制覇。この年の最優秀2歳牡馬に選出されます。

その後は、クラシック三冠に出走するも最高着順はヒシミラクルが勝利した菊花賞での4着。そこから中1週で出走したJBCクラシックでダートG1を初優勝芝ダートG1制覇を達成します。

その後、JBCクラシックは3連覇、南部杯マイルCS優勝、フェブラリーS優勝などダートで輝きを放ちますが、ジャパンカップダートだけは3着・2着・2着と優勝できませんでした。

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モズアスコット

史上6頭目の芝ダートG1制覇を達成した名馬はモズアスコットです。

現役時代は14戦14勝で競馬史上最強馬とも言われるFrankelの初年度産駒。デビューは3歳の6月と遅く、3戦まで初勝利を飾ると、そこから4連勝で1600万条件を突破してOP入り。

その後、阪急杯とマイラーズCに出走するも連続で2着。安田記念に出走登録を行いましたが、登録時点では除外対象だったため安土城ステークスに出走するも3連続での2着。

賞金を加算できなかったものの直前で回避馬が続出したため連闘で安田記念に出走。当日は9番人気ながらレコード記録タイの1分31秒3で優勝。重賞初制覇がG1レースでした。

しかし、そのあとが勝てず、6歳の冬にダートに転向。G3根岸ステークスを勝利すると、続くフェブラリーSでも1番人気に応えて優勝芝ダートの両方でのG1制覇を達成しました。

おまけ:ヴィクトワールピサ

ヴィクトワールピサは皐月賞と有馬記念とドバイワールドカップを制覇した名馬です。

当時のドバイワールドカップのコースはAW(現在はダート)。芝でもダートでもない人工馬場ですが、おまけとして特別に記載します。

ヴィクトワールピサはデビュー戦こそクラシックで再戦するローズキングダムに敗れて2着でしたが、そこから破竹の5連勝で皐月賞を優勝。年末の有馬記念ではG1 2勝目を挙げました。

そして迎えた2011年のドバイワールドカップ。東日本大震災発生から間もなく、日本馬として初めてドバイワールドカップを優勝しました。

今回紹介したホクトベガやアグネスデジタル、アドマイヤドンだけでなく、これまで36頭の名馬が挑戦したなかで優勝できたのは後にも先にもヴィクトワールピサ1頭のみです。

まとめ:史上7頭目の芝・ダートG1覇者は?

芝ダートG1を制覇した名馬6頭
  1. ホクトベガ
  2. イーグルカフェ
  3. クロフネ
  4. アグネスデジタル
  5. アドマイヤドン
  6. モズアスコット

この記事では、芝・ダート両方のG1制覇を達成した6頭の名馬について解説しました。

正直、ちょっと存在感の薄い地味な馬が並んだ印象もありますが、1頭1頭の歴史を見ると、やはり称賛されるべき偉業の立役者ですね。

この記事を最後までお読みくださったみなさんには、ぜひG1に関する記録を特集した関連記事も読んでいただけると嬉しいです!

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2 COMMENTS

tsune

ホクトベガが優勝した川崎記念、帝王賞、南部杯は、当時まだG1ともJpn1とも格付けされていなかったはず。これらのレースがG1と格付けされたのは1997年4月以降と記憶しております。よって、「芝・ダートG1を制覇した名馬」というのには語弊があるでしょう。

とはいえ、これらのレースが当時もチャンピオンを決める実質的なG1扱いになっていましたたので、女王ホクトベガをこの中に含めたい気持ちは十分理解できます。

ただ、だとすると、皐月賞と盛岡のダービーグランプリを優勝したイシノサンデーがこの中に含まれていないのは、辻褄が合わないのでは?いかがでしょうか。

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